大相撲の優勝杯の大きさは別格としても、いろいろな大会や競技でトロフィーが授与されている。あくまでも勝者のシンボルとして、授与式の時だけ登場し、後はどこかにしまわれて次の出番を待つトロフィーならよいが、陸上やダンスなど、本当に個人に授与され、もらった側が家に持ち帰るトロフィーは、最初はうれしくてもいずれ邪魔になってしまう。最近はミニチュア流行だ。どうせならば、トロフィーも超小型化、軽量化で時代の波に乗るというのはどうだろう。
■「民間の知恵や工夫、どこまで」
2400億円という“超巨額”公共事業となった宮城県石巻ブロックのがれき処理。県では「迅速に処理を行うため」とプロポーザル方式による一括発注を採用したが、業者選定の公平性が課題となる。
宮城県は一括発注の理由について、「何十年分という通常考えられない量のがれきが発生した。復興に向け、早期に処理する必要があった」と説明。プロポーザル方式の採用は、「民間業者の知恵と工夫を取り入れ、考え得る限り最も適切で迅速な処理方法を実行するため」としている。
県は発注にあたり、提案書を審査するための基準を公開。過去の実績や処理計画の工程など計15項目を設け、学識経験者ら外部委員による審査委員会が「適正に判断する」とした。
15項目の中には地域経済の振興のため、どれだけ地元企業を活用し、雇用を優先するか▽周辺の環境に配慮しているか−なども考慮することを盛り込んだ。県は他の3ブロックでも同様にプロポーザル方式を採用する予定という。
法政大学の五十嵐敬喜教授(公共事業論)は「処理を急ぐ自治体の気持ちは理解できるが、公募開始から終了まで2週間はやや短い感がある。民間の知恵や工夫をどれだけ盛り込めるのか」と話す。
プロポーザル方式は一般的に、応札額だけで落札業者が決まる一般競争入札と比べ、業者間の談合が少ないとされる。だが、業者が提出した提案書から「1番」を決める作業は外部委員らの主観が入りやすく、参加業者に不満が広がることも少なくない。
専門知識に乏しい外部委員が選ばれ、結果として行政側が意図する業者が選定されやすい状況が生まれる可能性もある。このため、官製談合につながるケースも少なくないとの指摘も絶えない。
五十嵐教授は「廃棄物処理場の建設は談合や不正が起きやすい。プロポーザル方式では行政が最終決定までの経緯を明らかにしないケースが多いが、今回は膨大な税金が投入される。できる限りの経過説明が必要だ」としている。
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■為替介入に温度差 市場は見透かす
米国債格下げの衝撃に対応するため、週明けのアジア市場が開く直前に緊急声明を出した先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議。その思惑とは裏腹に金融市場の混乱が収束しないのは、市場不安を沈静化する具体策に乏しい現状が見透かされているためだ。為替介入をめぐる温度差なども残り、2008年秋のリーマン・ショック以上の混乱に発展しかねない危機を回避する手立ては見えない。(本田誠)
◆協調の成果誇示
「G7の連帯・協調をしっかり市場に理解してほしい」。G7の共同声明を受けて、野田佳彦財務相は8日午後の衆院予算委員会でこう訴えかけた。
G7会議では、米格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債格下げや欧州の債務問題などへの対応を協議。日本は円高阻止に向けて4日に実施した円売りドル買い介入を説明した。
野田氏は会議後の会見で「為替に関して具体的にG7の声明に入れるべきであると話した。緊密に連携を取りながら適切に協力すると声明に明記されている」と語り、協調介入の可能性を示した成果を強調。「米国債やドルへの信認は揺るがない」と指摘した。
だが、実際には米欧との温度差は根深い。声明には同時に「市場において決定される為替レートを支持する」との文言も入り、現在の為替相場を容認する表現も盛り込まれている。
もともと、欧米は巨額の資金が動く為替市場での介入効果を疑問視し、介入には消極的だ。経済の先行き不安が拡大している米国にとってドル安は輸出を後押しする上で有利に働く側面もあり、協調介入が実際に行われる保証はない。
市場では「G7声明は具体性に乏しく決定打に欠ける」(カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリスト)との見方がもっぱらとなっている。
◆伊・スペイン支援
ギリシャに端を発した国債の「格下げドミノ」は最上位の格付けを誇った米国の格下げに及んだ。欧州の財政不安はG7の一角を占めるイタリアにも波及している。このままでは、国債を大量に保有する金融機関の経営に対する疑心暗鬼も広がりかねず、「リーマン以上の金融市場の機能不全が現実味を増す」(信州大の真壁昭夫教授)という懸念は各国に共通する。
だからこそ日米欧の当局は矢継ぎ早に対策を示してはいる。欧州中央銀行(ECB)は7日、信用不安から国債価格が急落しているイタリア、スペインの迅速な財政再建を条件に両国債を買い支えることを決定。トリシェ総裁は「イタリアとスペインが財政赤字を削減するための断固たる措置を講じることが不可欠だ」との声明を発表した。
日銀も引き続き円高への対応を加速。8日には、円売り介入で市場に出回った資金を吸収するための通常のオペ(公開市場操作)を見送った。円高是正につながる金融緩和効果を高めるためだ。それでも金融市場の混乱は収まらない。
◆日本が標的に?
しかし、日米欧の当局が世界経済の危機に対して打てる有効な手立ては決して多くない。リーマン・ショック後の世界同時不況では日米欧ともに積極的な財政出動で景気を下支えしてきたが、欧米の財政不安はそれも限界に達していることを鮮明にしている。
国内の潤沢な貯蓄で国債を消化し、信用不安が顕在化していない日本も長期債務残高は先進国で最悪の水準にあり、いつ日本の財政赤字が金融市場で最大のターゲットとなってもおかしくない状況だ。とりあえずの結束を示したG7の思惑とは裏腹に、世界経済の先行きには「黄信号」がともったままだ。
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